桜の季節。「花見かき」と東北の桜プロジェクトに、復興を想う_1

桜の季節が今年もやってきました。

なかでも東北地方は桜の名所が多いことでも知られていますし、また桜を愛でながらいただく、この季節ならではの食も充実しています。

全滅した「花見かき」が、見事に復活

たとえば、岩手県宮古市の赤前地区の「春のたより花見かき」、通称「花見かき」もそのひとつ。一般的に牡蠣の旬は冬ですが、岩手県では、牡蠣は4月、5月が一番美味しいといわれていて、名前の通り、花見のシーズンにピッタリ。

 

その特徴は大きさにあります。殻の長さは13cmから15cmで、むき身の重さは50g前後。同地区で採れる牡蠣の中でも「花見かき」として出荷できる身入りの良いものは、全体の5%程度となる大変貴重なものです。

桜の季節。「花見かき」と東北の桜プロジェクトに、復興を想う_2

こちら、震災前は約2万個を出荷していましたが、東日本大震災で牡蠣が全滅。そこから関係者の努力によって、現在では7000個程度まで回復しています。とはいえ数が少なく、そのほとんどが地元で消費されてしまうため、「花見かき」を食べるには地元まで足を運ぶのがよいですね。

さらに昨年は、東日本大震災のために中断していた三陸鉄道の春のイベント「花見かき列車」が4年ぶりに復活しました。お座敷列車のなかで、炭火で焼き上げた牡蠣をいただく夢見心地のひととき。今年の開催は未定とのことですが、昨年に引き続き、運行されることを祈りましょう。

花見を通した、復興プロジェクトも

桜の季節。「花見かき」と東北の桜プロジェクトに、復興を想う_3

また、東北地方では東日本大震災の後に、桜や花見に関連したプロジェクトも発足しています。たとえば、宮城県名取市の名取市観光物産協会が進めているのが復興桜プロジェクト。これは津波で壊滅的被害を受けた、名取市閖上(ゆりあげ)地区において、津波をかぶりながらも花を咲かせた桜から芽をとり育成した苗木を植樹することで、新たな桜名所づくりを進める計画です。これが発端となり、宮城県では阿武隈川から松島湾を経て旧北上川までの全長約49kmにわたる長さ日本一の運河群(貞山運河,東名運河,北上運河)に桜を植樹する計画も進行中です。

岩手県陸前高田市では、市内約170kmに渡る津波の到達ラインに10mおきに桜を植樹する「桜ライン311」が進められています。その目的は、ラインに沿った桜並木を作ることで、後世の人々に津波の恐れがあるときにはその並木より上に避難するよう伝承していくこと。同じことを繰り返さないために、多くの人々の思いを形にする桜並木の完成が待ち望まれています。

最後にお花見情報です。東北地方の桜を象徴するのは、日本三大桜としても知られる福島県三春町の「三春滝桜」。品種はエドヒガン系の紅枝垂桜で、大正11年10月12日に国の天然記念物の指定を受けた名木になります。樹齢は1,000年以上といわれ、樹高は13.5m、根回りは11.3m、枝張りは幹から南へ14m以上。まさしく日本を代表する桜の巨木であり、近くから見た姿は圧巻のひと言。過去のデータを参考にすると、開花時期は4月中旬から下旬。満開日は20日前後になることが多いようです。

文: 石川博也

※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

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