白銀の雪の上にのる完熟マンゴー

一度食べたら忘れられない、とろ~っとした食感と口いっぱいに広がる濃厚な甘み。完熟マンゴーを一口ほおばると、あたかも南国を旅しているかのようなトロピカルな気分になってきます。けれどここ数年、日本の最北端・北海道からマンゴーが出荷されているのだそう。それはいったい、どんなマンゴーなのか、三越伊勢丹・生鮮担当の片桐健治アシスタントバイヤーに違いを伺いました。

 

夏が旬の沖縄・宮崎県産のマンゴーに対し、北海道産は冬が旬!

国産マンゴーというと、ポピュラーな産地は宮崎県や沖縄県。日照時間が長く温暖で、プロ野球やJリーグチームがシーズン前のキャンプを行うほど暖かな地域。そんな気候でこそ、濃厚で甘いマンゴーが育つのに、今回紹介する「白銀の太陽」はまさかの北海道産。日本各地のおいしい果物を求めて飛び回る片桐さんにとっても、このマンゴーを知った時は衝撃的だったそう。

「国産マンゴーの産地は、沖縄か宮崎、鹿児島くらいで、初夏の5~7月が旬。この『白銀の太陽』は、栽培の北限地を一気に飛び級で北海道に広げ、旬も11月下旬から年内いっぱい、といろんな果物を見てきた私ですが、こんな異例づくしは初めてでした」。

「白銀の太陽」の栽培は縁の下のヒミツにあり

ではなぜ、北海道産マンゴー「白銀の太陽」は、気候も旬も例外なのに、栽培できるのでしょうか?

実はこの「白銀の太陽」、「太陽のたまご」などで知られるいわゆる宮崎マンゴーと故郷は同じ。品種も同じく「アーウィン種」で、りんごのような真っ赤な果皮とぽってり丸い卵型の500g前後のアップルマンゴー系の品種。

というのも、北海道・十勝の生産者(現「ノラワークス」代表)が、宮崎県日南市で行われた農林水産省主催のマルシェで地元のマンゴー生産者との交流の中から生まれたもの。温暖な地域では、気候の関係上クリスマスに食べられるマンゴーを収穫できない……。という発想を逆転させた結果、北海道では冬に作れるはず、と宮崎からの技術指導を受けて、栽培されるようになったのです。

北海道でマンゴーを栽培するための特別な温室

温泉と雪の再生可能エネルギーを80%以上使用

真冬に出荷するマンゴーを栽培するにあたって、屋外の年間気温差が50度にもなる十勝の厳しい気候に適する、エネルギーの確保と直面することに。そこで考え出されたのが、温室の地中にあらかじめ管を埋め、近くの十勝川温泉の温かい水を通し、厳しい冬の凍るような冷たい地面を温めること。逆に夏場には、冬の間に降り積もった山のような雪を利用し、温室の地温を下げることに見事成功。十勝でのマンゴー栽培は、こうして可能になったのです。

温室内で豊かに育つマンゴー

これからは、こたつでマンゴー!

「時期はずれの冬のマンゴーなのに、従来の5~6月に入荷するマンゴーと品質も味も変わらない、糖度17~18度の濃厚な甘みが詰まっている最高レベルのおいしさです。マンゴーは大きければ大きいほど、果汁も多く甘みも強く、食べたときの満足度も大きいフルーツですね。これからの年末シーズン、パーティやイベント、お歳暮など、目からウロコのマンゴーはいかがでしょうか? 人とはちょっと違う、差のつくギフトをお考えの方にもおススメです」と片桐さん。

冬といえば、「こたつでみかん」が定番ですが、年末年始の特番を観ながらマンゴーを食べる、というのもいいかもしれません。まだまだ生産者も生産量も少ない「白銀の太陽」。宮崎の「クリスマスシーズンにマンゴー」の夢を叶え、さらに、雪深い北海道の冬場の雇用創出に光をもたらし、地域が活性化する可能性を存分に秘めた、再生可能エネルギーで育つ究極のフルーツとしてますます見逃せないですね。

文: 羽生田由香

  • スタイリスト/片桐健治

    三越伊勢丹・生鮮担当アシスタントバイヤー。日々、美味しい果物を求めて、日本中の農園や生産者の元へ飛び回っている。

商品の取扱いについて

記事で紹介している商品は、 2015年12月25日(金)まで伊勢丹新宿店本館地下1階=フレッシュマーケットにてお取扱いがございます。

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