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2018.01.11

【切り身の煮魚】プロ直伝、金目鯛の煮付けレシピ。簡単にお店の味に!

煮魚のイメージ

焼き魚と比べると調理が難しいイメージのある煮魚。下処理や火加減、何より魚の身をふっくら仕上げるためには、経験やコツが必要そう…と思っていませんか? 実は調味料選びや材料を入れる順番など、誰でもできる簡単な小ワザで、お店の煮魚の味が出せちゃうんです!

そこで今回は本格的なプロの煮魚の作り方(レシピ)を教えてもらいました。教えてくれるのは、伊勢丹新宿店の鮮魚店<東信水産>の石戸宏さん。いつもの煮魚がちょっとしたプロのポイントで、劇的にレベルアップするコツを伝授してもらいます。

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簡単に真似できる!プロが教える「煮魚」4つのコツ

コツ① 魚の切り身は「骨付き」を選べば煮崩れない!

煮魚でもっとも失敗しがちな身崩れは、骨付きの切り身を選べば解決。骨付きなので、強火で加熱しても大丈夫。

コツ② 「たまり醤油」さえあればお店のコクが出る!

仕上がりに照りやコクを出す秘密兵器がこれ。醤油の分量の半分をたまり醤油に代えるだけで、お店で食べる煮魚のような味&見た目に。

▼詳しいたまり醤油の解説はこちらをチェック!
5つの種類の選び方&使い方。「お醤油」、基本のき>>

コツ③ 魚の臭みは生姜の「後入れ」で消える!

煮魚の煮汁に生姜を入れるタイミングは、魚と一緒に入れると思っている人が多いのですが、プロの方法では間違いです。実は後入れが正解! 煮汁がある程度、煮詰まったタイミングで生姜を加えることで、生姜のえぐみが出るのを防ぎながら、しっかりと魚の臭みをとってくれます。

コツ④ 「強めの中火」で10分が鉄則!

煮魚がパサつく原因は長時間、煮すぎること。強めの中火でサッと10分煮ることで、火が入りすぎず、身がふっくらの状態で仕上げることができます。

この4つのコツさえ実践すれば、どんな煮魚も美味しく作れます。例えば、高級魚で難しいイメージのある金目鯛でも簡単! そこで今回は、晩ご飯のおかずとしても人気の「金目鯛の煮付け」のレシピを紹介します。

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【切り身で簡単】煮魚の王様、金目鯛の煮付けレシピ(作り方)

金目鯛の煮付けの材料

<材料>(2人分)

  • 金目鯛(あれば骨付き)…2切れ
  • 生姜(薄切り)…1片分
  • ごぼう(5㎝長さに切り、縦4等分に切る) …1/2本
  • 昆布だし(昆布10cm四方を水に浸して30分ほどおく)…400ml(2カップ) ※昆布は取り出さずに使う
  • 砂糖…大さじ1
  • 酒…50ml(1/4カップ)
  • みりん…50ml(1/4カップ)
  • 醤油…大さじ1と1/4
  • たまり醤油…大さじ2

<作り方>

1 金目鯛を霜降りにする

金目鯛の霜降り

鍋に湯を沸かし、切り身を入れる。皮が少しチリチリとしてきたら、鍋から取り出して冷水にとる。

「この下処理は『霜降り』といい、魚の臭みをとるために行います」

 

2 金目鯛を洗う

金目鯛を洗うイメージ

水を入れたボウルに切り身を入れ、残っているうろこや血合いなどの汚れを、指でこそげながらとる。ペーパータオルなどで丁寧に水気を拭きとる。

「指で切り身をなでるような力加減で洗いましょう。あまり強くこすりすぎなくても大丈夫です」

 

3 鍋に昆布だし、金目鯛、ごぼう、酒を入れ、強めの中火にかけて煮立たせる

金目鯛を火にかけるイメージ

「ごぼうは臭みとりの役割があるので、最初から入れてください。昆布だしは昆布も一緒に加えます。昆布は沸騰したあとまで入れておくことで、うまみがより濃く出ます。金目鯛は皮を上の面にしておくと、鍋に皮がくっつかず、でき上がりがきれいです」

 

酒を加えるイメージ

「お酒を加えてから煮立たせると、臭みが一緒に蒸発して抜けていきます」

 

4 煮立ったら、アクを丁寧にとる。砂糖を加えて2分ほど煮る

アクをとるイメージ

「美味しい煮魚を作るうえで、アクとりは重要なポイント。アクが出るうちは、とり続けましょう」

 

砂糖を加えているイメージ

「醤油などの塩分が加わると甘みは素材に浸透しにくくなるので、砂糖は最初に加えます。ちなみに、こってりとした甘めの味付けがお好きな方は三温糖などを使うのもおすすめですよ」

 

5 みりん、醤油、たまり醤油を順に加え、落とし蓋をして、強めの中火で7~8分煮る

醤油を加えているイメージ

「照りやコクを強く出したいときは、たまり醤油の割合を増やしてみてください」

 

落し蓋をして煮ているイメージ

「魚の身に味をしみ込ませるため、強めの中火で煮ていきます。落し蓋がない場合はキッチンペーパーやアルミホイルなどで代用可能です」

 

6 煮ている途中で、煮汁がある程度煮詰まってきたら、生姜を加える

生姜を加えているイメージ

「生姜は後入れにすると、えぐみが出るのを防ぐことができます。お酒と同様、魚の臭みを消す効果も」

 

7 魚に煮汁をかけ、照りを出す

魚に煮汁をかけているイメージ

お玉で煮汁をすくいながら、5回から6回ほど煮汁をかける。照りが出てきたら火を止める。

「煮はじめから10分程度、泡が細かくなってきたらができ上がりの目安です。照りが足りないと思ったら、仕上げにみりんを足してもいいでしょう」

 

身はふっくらな魚の煮付けが完成!

金目鯛の煮付けのイメージ

すぐに真似できそうな簡単なレシピで、コツを押さえて作った金目鯛の煮付け。見るからに、いい照り具合が食欲をそそります。お味はというと、身はふっくらで魚の臭みは一切なく、濃いめの煮汁がとにかく美味しい!

ちなみに、煮魚は金目鯛だけでなく、鯛や銀鱈などその時期ごとに脂がのっている魚がおすすめとのこと。レシピや調理のポイントは共通なので好みの魚で試してみてくださいね。本格プロの味の煮魚にお箸が止まらなくなること間違いなし!

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文: 末吉陽子

写真:三木匡宏

バイヤー・スタイリスト / 石戸宏
伊勢丹新宿店「東信水産」担当。秋田県の料理屋に生まれ、もともとは料理人を目指していた経緯から、ふぐ調理師の免許も所持。休日もキッチンに立ち、料理した魚をアテにお酒を飲むのが楽しみ。

商品の取扱いについて

記事で紹介している商品は、伊勢丹新宿店本館地下1階=フレッシュマーケット/東信水産にてお取扱いがございます。

※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

※オンラインストアでは商品によりギフト包装が出来ない場合がございます。詳しくは各商品ページの「ギフト包装」をご確認ください。

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