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2017.09.14

チーズ専用の万能ジャム!?「メンブリージョ」が知りたい!

フロマジュリーHISADAのメンブリージョ

「チーズにハチミツはもう古い! チーズの美味しさをより楽しむなら、『メンブリージョ』がオススメです!」

と豪語するのは、ナチュラルチーズ専門店<フロマジュリーHISADA>の榎島功店長です。「メンブリージョ」とはあまり聞き慣れないワードですが、榎島店長によるとチーズの魅力を倍増させる魔法のアイテムとして、近年チーズマニアの間で注目度が高まってきているのだそう。いったいどんな食べ物なのでしょうか?

スペインでは定番! チーズ専用の万能ジャム

フロマジュリーHISADAのメンブリージョ

「メンブリージョ」とは、「西洋かりん」という果実を砂糖とレモン汁で煮詰めた固形の「ジャム」。スペインを中心とするヨーロッパでは「チーズ×甘いもの」の組み合わせが定番で、街中のチーズ専門店で量り売りされています。見た目はオレンジ色の「ういろう」のよう。そのまま食べると果実の濃厚な甘さがありますが、これをチーズに合わせることで驚きの変化が得られるのだとか。

「日本ではよく『チーズとハチミツ』と合わせますが、『メンブリージョ』は植物性のさらりとした甘みと酸味があるため、よりソフトでまろやかなマリアージュになるんですよ。フレッシュタイプから濃厚な青カビまで幅広いチーズに使えるのも特徴です」

榎島店長にチーズとメンブリージョの絶品マリアージュを教えてもらいました!

① フレッシュチーズがまるで「チーズケーキ」に!

フロマジュリーHISADAのブリヤサヴァランフレとメンブリージョ

<フロマジュリ―HISADA>ブリヤサヴァランフレ 100gあたり1,065円(税込)

まずはクセが少ないフレッシュタイプから。乳脂肪が75%以上の「トリプルクリーム」のチーズで、非常にクリーミーな味わいの「ブリヤサヴァランフレ」と合わせます。クラッカーの上にチーズをのせ、薄めにスライスしたメンブリージョと一緒に食べれば……さわやかなチーズとフルーツの甘み、酸味が合わさり、これはまるで「チーズケーキ」ではありませんか! 紅茶とも好相性なのでティーブレイクのお供にももってこいです。フレッシュチーズ全般にもよく合いますよ!

② 白カビチーズのマイルドさが倍増!

フロマジュリーHISADAのフロマジェダフィノアとメンブリージョ

<フロマジュリ―HISADA>フロマジェダフィノア 100gあたり831円(税込)

続いてはなめらかな口当たりの白カビチーズ「フロマジェダフィノア」。熟成が進んだ中央部はミルキーでトロトロ。あっさりながらミルクのコクをしっかり感じられる人気のチーズです。これにメンブリージョを合わせると、チーズのマイルドさが倍増! さらに口の中で感じる「味の広がり」も増して「白カビってこんなに余韻が豊かだったんだ!」と感動するレベルに変身しました。メンブリージョは白カビタイプの味わいを増幅させてくれるのですね。

③ スペインチーズの「マンチェゴ」とは鉄板コンビ!

フロマジュリーHISADAのマンチェゴとメンブリージョ

<フロマジュリ―HISADA>マンチェゴ 100gあたり908円(税込) ※現在、入荷未定となっております。

3品目はメンブリージョと同じくスペインの代表的なチーズ「マンチェゴ」。本場では鉄板の組み合わせとされるこのコンビ、合わないはずがありませんよね。チーズ自体は羊乳の甘みと適度な塩味のバランスが絶妙で、口の中で深いコクがジュワ~と広がります。メンブリージョが加われば……衝撃的な甘じょっぱさ! チーズのねっとりしたコクにやさしい甘みが融合し、たとえるなら「塩キャラメル」のような複雑なハーモニー。一度食べたらクセになること必至です!

④ 熟成した山羊乳チーズの酸味がやさしい甘みに!

フロマジュリーHISADAのセルシュールシェルとメンブリージョ

<フロマジュリ―HISADA>セルシュールシェル 1P 150gあたり1,700円(税込)

4品目は灰(サンドレ)をまぶして熟成させている山羊乳チーズ「セルシュールシェル」。「山羊のチーズ」というとクセが強いと思われがちですが、熟成が進んだこのチーズはコク深くも優しい味わい。牛や羊に比べるとやや強い酸味が特徴です。メンブリージョを少しのせて食べれば、果実由来の酸味がチーズの酸味をコーティングして和らげてくれます。メンブリージョには個性の際だつ味をやさしく落ち着ける効果もあるのですね!

⑤ 店長の本命! 青カビチーズが驚くほどまろやかに!

フロマジュリーHISADAのロックフォール ヴェルニエールとメンブリージョ

<フロマジュリ―HISADA>ロックフォール ヴェルニエール 100gあたり1,639円(税込)

最後に今回紹介していただいた5つのチーズのうち、最も味の変化を感じたのが青カビのチーズ「ロックフォール ヴェルニエ」。青カビ独特の風味のパンチが効いていて、塩気も強く濃厚なチーズですが、メンブリージョと一緒に食べることで塩味がまろやかになり、尖った風味が優しく変化。さらにそのままでは塩味の強さに隠れがちなチーズ本来の芳香な味を引き立てる効果も! これはワイン泥棒ですよ!

メンブリージョには白ワインがおすすめ!

「チーズといえばワインですよね。塩気のあるチーズと甘いメンブリージョはそれだけでバランスがとれているので、ワインはあまり主張しないすっきりタイプがベスト。白ワインと楽しんでください」

メンブリージョで新たな表情を見せてくれるチーズたち。ぜひ新たな美食体験を叶えてみてくださいね。

文: 末吉陽子

写真:菅井淳子
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

バイヤー・スタイリスト / 榎島功
大学時代のアルバイトからチーズ一筋。国内の各店舗やパリ1号店のオープニングスタッフなどを経験し、チーズ専門店<フロマジュリー HISADA>伊勢丹新宿店の店長に。「まるで生きもののように、日々育っていくのがナチュラルチーズのおもしろさです」

商品の取扱いについて

記事で紹介している商品は、伊勢丹新宿店本館地下1階=シェフズセレクション/フロマジュリー HISADAにてお取扱いがございます。また、伊勢丹オンラインストアでは<フロマジュリー HISADA>の一部商品をお取扱いいたしております。

※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

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