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2017.11.19

【お弁当に◎】幽庵焼き(醤油)、西京焼き(味噌)、塩麹漬けのレシピ。冷凍テクも解説。ぶり、鮭、さわら…

鮭を焼いたもの

家庭で冷凍保存した魚は、臭みがあったり、うまみが抜けてぱさぱさしてしまいがち。余分な水分をふいたり、アルミトレイにのせて素早く冷凍してみたり、保存袋に入れて密封したりと、いろいろな方法を試してみても、やっぱり冷凍すると美味しくなくなる気がする…。

そこで「美味しさを損なわずに冷凍保存する一番いい方法って何?」と、魚のプロ<東信水産>の石戸宏さんに相談してみました。すると、幽庵焼き、西京焼き、塩麹漬けなどの漬け込みダレをからめてから、冷凍するのがおすすめなんだそう!

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プロおすすめの技! 一番簡単で美味しいのは「下味をつけて冷凍」

調味液に鮭を漬け込む様子、保存袋に入れている様子

「スーパーや鮮魚店では、業務用の機械で急速冷凍しているので鮮度を保てますが、家庭の冷蔵庫だとゆっくり冷凍されるので本当に美味しく保存するのは難しいです。だから、ある程度鮮度が落ちて臭みが出たりするのは仕方のないことなんです」

では、いろいろな魚の冷凍方法がある中で、結局のところ一番美味しく保存できる方法はなんでしょう?

「家庭でできることには限界がありますが、その中で一番おすすめなのが『下味冷凍』です。手順は3ステップ。醤油や味噌で下味をつけることで臭みが気にならず、なおかつ保存性も高まります。さらに、調理するときは味付けをしなくていいから時短にもなるんですよ」

※まるごとの魚の場合は、必ずさばいて内臓を取り除いてから行ってください。

簡単! 3ステップでできる下味冷凍

  • 魚にふり塩をする
    このひと手間で、魚の臭みが取れ、調味料の味が入りやすくなります。
  • 魚を調味料に漬け、終わったらペーパーでふく
    漬けている間は、冷蔵庫で保存しましょう。
  • ひと切れずつラップで包んで、さらに密封保存袋に入れて冷凍する
    冷蔵庫内の乾燥から守るために、冷凍するときはひと切れずつしっかりラップで包みます。

鮭に塩を振っている様子

漬け込み時間は、タレに使われる調味料の塩分濃度によって違います。塩分濃度の高い醤油は、20~30分でOKですが、味噌や塩麴は醤油に比べて塩分濃度が低く、味が入りにくいので1~2日漬けるといいでしょう。

「次に、下味に使うタレ3つをご紹介します。ベースはシンプルな醤油、味噌、塩麹。材料を混ぜて漬けるだけなので失敗なしです」

甘辛味で香ばしい「幽庵焼き」のレシピ

醤油、みりん、酒を1:1:1で合わせたタレを「幽庵地(ゆうあんじ)」といいます。

「幽庵地は、鮭、ブリ、さわら(鰆、サワラ)、たらなど、切り身ならどんな魚にも合います。タレに柚子の皮やすだちのしぼり汁を入れると、料亭でいただくような上品な味になりますよ」

材料(魚の切り身2枚分)

  • 醤油…大さじ3
  • みりん…大さじ3
  • 酒…大さじ3

幽庵漬けの調味液

作り方

  1. 切り身魚の両面に塩(分量外)をひとつまみふり、10分おく。魚から水気がにじみ出てくるので、キッチンペーパーでふきとる。
  2. 醤油、みりん、酒を混ぜ合わせて魚の両面に塗り、バットにラップをかけて冷蔵庫で20~30分漬ける。
  3. 魚を1枚ずつラップで包んでから、密封保存袋に入れ、冷凍庫で保存する。2週間以内に食べきる。

調味液に鮭を漬けている様子

鮭を保存袋に入れている様子

ごはんが進む濃厚なうまみ「西京焼き(味噌だれ)」のレシピ

濃厚なうまみが特徴の味噌は、淡白なさわら(鰆、サワラ)、たら、ぶりなどと相性抜群。味噌漬けの甘く芳醇な香りは、食欲をそそります。

「肉を漬けるなら赤味噌や合わせ味噌がおすすめですが、魚にはほんのり甘みのある白味噌が合います。味が入るのに時間がかかるので、1~2日漬け込みましょう。3~5日漬け込むと、さらに味が入って美味しいですよ」

材料(魚の切り身2〜3枚分)

  • 白味噌(西京味噌など)…200g
  • みりん…大さじ2
  • 砂糖…大さじ1

味噌だれの調味料

 

作り方

  1. 切り身魚の両面に塩(分量外)をひとつまみふり、10分おく。魚から水気がにじみ出てくるので、キッチンペーパーでふきとる。
  2. 白味噌、みりん、砂糖を混ぜ合わせて魚の両面に塗り、バットにラップをかけて冷蔵庫で1~2日漬ける。
  3. 魚を1枚ずつラップで包んでから、密封保存袋に入れ、冷凍庫で保存する。2週間以内に食べきる。

調味液にサワラを漬けている様子

サワラを保存袋に入れている様子

麴の豊かな香りが食欲をそそる「塩麴漬け」のレシピ

麴に塩、水を加えて、発酵・熟成させたのが塩麴。

「塩麴は市販品でも手作りしたものでもOK。麴の力で魚の身がしっとりするので、淡白なさわら(鰆、サワラ)やぶり、たらなどの切り身や、アジ、イワシ(鰯、いわし)などの開きにも合います」

材料(魚の切り身1枚分)

  • 塩麴(市販品)…100g
塩麴だれの調味料

<海の精>有機玄米塩麹(170g) 605円(税込)

作り方

  1. 開いた魚の両面に塩(分量外)をひとつまみふり、10分おく。魚から水気がにじみ出てくるので、キッチンペーパーでふきとる。
  2. 塩麴を魚の両面に塗り、バットにラップをかけて冷蔵庫で1日漬ける。
  3. 魚を1枚ずつラップで包んでから、密封保存袋に入れ、冷凍庫で保存する。2週間以内に食べきる。

調味料にアジの開きを漬けている様子

アジの開きを保存袋に入れている様子

解凍するときは「冷蔵庫解凍」がおすすめ!

「おすすめなのは、調理する半日前に冷凍庫から冷蔵庫に移す『冷蔵庫解凍』。開きの場合は、すぐに火が通るので冷凍のまま調理してしまってOKです」

解凍するときに急激に温度が変化すると、魚からドリップ(うまみのもと)がたくさん出る原因に。電子レンジの解凍機能や常温解凍は避けましょう。

また、解凍が終わって焼くとき、タレが残っていると焦げやすくなるので、タレはしっかりふきとってから調理することをおすすめします。

鮭を焼いたもの

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文: 白鳥紀久子

写真:島村緑
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

バイヤー・スタイリスト / 石戸宏
伊勢丹新宿店「東信水産」担当。秋田県の料理屋に生まれ、もともとは料理人を目指していた経緯から、ふぐ調理師の免許も所持。休日もキッチンに立ち、料理した魚をアテにお酒を飲むのが楽しみ。

商品の取扱いについて

記事で紹介している商品は、伊勢丹新宿店本館地下1階=フレッシュマーケット/東信水産、シェフズセレクションにてお取扱いがございます。 

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