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2017.06.17

もなかの革命児! <たねや>の合わせ式もなか「ふくみ天平」

たねやのふくみ天平  

明治5年創業の人気和菓子舗<たねや>。和洋の枠組みにとらわれず、「お菓子屋さんでやれることはすべてやる」をモットーに、上質な和菓子を作り続けています。

同店の代表銘菓として多くの人に愛されているのが、自分で合わせて食べるもなか「ふくみ天平(てんびん)」。「職人だけが知るつくりたての美味しさをお客さまにも」という思いから生まれた、画期的なもなかの魅力に迫ります。

もなかレボリューション! <たねや>の合わせ式もなか

たねやのふくみ天平のもなか種と餡

<たねや>が誇る銘菓「ふくみ天平」。通常のもなかは餡などを挟んだ状態で包装されるため、どうしても、もなか種(皮の部分)がしっとりとしてしまいます。

「和菓子職人だけが知る、パリパリのもなか種の美味しさを、どうやったらお客さまにも味わってもらえるか? と考えて1983年に生みだしたのが『ふくみ天平』です。『食べるときに自分で合わせる』というコンセプトは、当時とても斬新なものでしたね」と教えてくれたのは<たねや>日本橋三越本店店長の笠井隆裕さん。

もなか種と、求肥入りの餡を別々に包装し、食べるときに自分で合わせるというのがユニーク。「女性でも食べやすいように」という配慮から、細長い形状にしたそうです。

たねやのふくみ天平を合わせるところ

「もなか種には地元・近江の『滋賀羽二重糯』を使い、北海道の契約農家で栽培された紅小豆を、自社工場でみずみずしいつぶ餡に仕立てています。店舗は全国にありますが、工場は本社のある滋賀県のみ。自然豊かな地で、原材料にもこだわって作っているんです」

こんなに違う! サクッと香ばしい「ふくみ天平」

たねやのふくみ天平をふたつに割るところ

では、自分で合わせた「ふくみ天平」を実際にいただいてみましょう。

ひと口噛むと、まずはそのサクッと軽い食感に驚き! もなか種の香ばしい風味が、口いっぱいに広がります。これはちょっと感動的な美味しさ……! 試しにもなか種単体で食べてみると、まるで軽めのおせんべいのようでもあります。

求肥入りの餡はあっさりめに炊き上げているというだけあってくどくなく、上品な甘さ。しつこくないので、いくらでも食べられそうな印象です。

「もなか種と餡、求肥のバランスにこだわって作っているので、ぜひその一体感を楽しんでください」

たねやのふくみ天平 6個入り

<たねや>ふくみ天平(6個入)1,080円(税込)

ほかにもあった! <たねや>が生んだ前衛的な和菓子

たねやのたねや寒天トマト(左)とたねやのオリーブ大福(右)

左:<たねや>たねや寒天トマト(1個入)756円、右:オリーブ大福(6個入)972円(ともに税込)

「ふくみ天平」以外にも、<たねや>にはユニークな和菓子がたくさん。「オリーブ大福」は、なんとこし餡入りのお餅にオリーブオイルをかけて食べるというもの。

「<たねや>の社長がイタリアへ行ったとき、オリーブ畑の環境や素材へのこだわりに刺激を受けたことや現地の人が何にでもオリーブオイルをかけるのを見て、『お菓子にも取り入れたい』と考案したのがこの『オリーブ大福』なんです」

オリーブオイルは特殊技術を使い、ボトリングと同時に冷凍。食べるときに解凍することで、しぼりたてのフレッシュな美味しさが味わえるよう工夫しています。

同じくオリーブオイルをかけて食べるのが、「たねや寒天トマト」。トマトが丸ごと入ったゼリーと大ぶりの寒天という清涼感のある組み合わせで、食後のデザートとしてはもちろん、サラダ感覚で食事の前菜にしても◎です。

「塩やバルサミコ酢を少し加えても、美味しくいただけますよ」

常識にとらわれない発想で作り出される、<たねや>の和菓子。こうしたたゆまぬ創意工夫の先に、新たな伝統が生まれるのかもしれません。

文: 西島恵

写真:菅井淳子
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

バイヤー・スタイリスト / 笠井隆裕
勤続16年。「ふくみ天平」も普段からおやつとしてよく食べている。「一番好きなお菓子は『たねや寒天トマト』です」

商品の取扱いについて

 記事で紹介している商品は、日本橋三越本店本館地下1階=<たねや>にてお取扱いがございます。また、三越オンラインストアでは、<たねや>の一部商品をお取扱いいたしております。

※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

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