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2016.04.24

お吸い物の作り方、基本レシピ~うまさが際立つ出汁の取り方と具材

お吸い物

おもてなしやちょっと特別な日の食卓によく登場する、お吸い物。せっかくなら、食べた人をあっと驚かせる、料亭のような仕上がりを目指したいもの……。でも、いざ作ってみると、つゆが濁ってしまったり、お店のように出汁のうまみが際立たない!

そこで、今回は料理研究家の濱田美里さんに、おもてなしで自慢ができる美味しいお吸い物の作り方を教えてもらいました。

素材のうまみを最大限に引き出す、出汁の取り方

「料亭のお吸い物と家庭のものの最大の違いは、出汁の取り方。温度と加熱時間に気をつけることが大切なんです。難しい工程は一切ないので、ルールさえ守れば、誰にでもうまみが際立つお吸い物が作れますよ」と濱田先生。

今回の出汁は、昆布と鰹節を1:1の割合で使用。昆布は、真昆布を、鰹節は、血合いが入っていない、色の薄いものがおすすめです。

材料(4人分)

  • 水…1L
  • 昆布…20g
    ※昆布はものによって厚みが変わるため、分量は大きさではなく必ずグラムで量りましょう
  • 鰹節…20g

①昆布を30分〜1時間ほど水に浸ける

昆布を水につける

②強火で加熱し、65℃になったら火を止めて10分間おく。弱火で再び加熱し90℃になったら昆布を引きあげる。

水泡のついた昆布

「加熱しすぎると昆布のえぐみが出てくるので、引き上げます」

③火を止めて鰹節を一気に投入し、5分たったらサッと漉す

鰹節はサッと漉す

「5分たっても鰹節の香りや味が薄い場合は、5秒ほど火をいれると香りも味も強くなります。また濁りの原因になるため、ペーパータオルに残った鰹節をしぼるのはNGです」

具材の湯引きで澄んだ仕上がりに!基本のお吸い物レシピ

菜の花のお吸い物

美味しい出汁が取れたら、後は具材を合わせるだけ。下ごしらえのひと手間で、濁りのないスッキリとした味わいのお吸い物が完成します。

「具材は椀種、つま、吸い口の3つを揃えます。『椀種』は具材の中心となる豆腐や魚介類など。『つま』は旬の野菜や麸、しいたけといった主役の椀種を引き立てる食材、『吸い口』は柚子や三つ葉など香りを添える食材のことです」

材料(4人分)

  • 出汁…800mL
  • 好みの具材…適量 ※今回は卵豆腐(椀種)、菜の花(つま)、しいたけ(つま)、木の芽(吸い口)を使用
  • 塩…小さじ1/2〜2/3 
  • 薄口醤油…小さじ2

①具材を湯引きする

沸騰した湯に塩少々(分量外)を入れ、卵豆腐としいたけはサッと湯がき、菜の花は40秒ゆでます。

「青菜は出汁に緑色が移らないよう、ゆでておきます。多少でもアクが出る具材もサッとゆで、湯引きしておくことで、濁りのないきれいなお吸い物に仕上げられます」

菜の花サッと茹でる

②出汁で具材を煮たら、味を調える

①で湯引きした卵豆腐としいたけを出汁で煮たら、薄口醤油と塩で味を調えます。

「ぐつぐつ煮ると出汁が濁るので、具材に火が通ったら火を止めてください」

薄口醤油と塩で味を整える

③具材を椀に盛って、出汁を注ぎ、吸い口を添える

「椀種を土台にして、その上につまを立てかけるときれいに盛りつけられます」

出汁を注ぐ

丁寧にとった出汁で作るお吸い物の味わいは格別。来客やハレの日の食事など華やかな場で、ぜひチャレンジしてみてください。

濱田美里濱田美里

料理研究家。和食からスイーツにいたるまで、さまざまな料理本を執筆。新聞、雑誌、TVなどで活躍するほか、国際中医師、国際中医薬膳師の資格も持つ。

 

文: 木村咲貴

写真:向井規博
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

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