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2015.03.12

弁当美女? 犬山紙子さんと食べる、お花見弁当の新しいかたち

弁当美女? 犬山紙子さんと食べる、お花見弁当の新しいかたち_1

お花見と言えば、お弁当。せっかくだからこだわりたいし、おいしいものをいろいろ食べたい……そんな思いに応える三越伊勢丹の新企画『野点弁当』。豪華な5段のミニお重が16種類! パッケージのかわいらしさに、はやくも興奮気味の、コラムニスト&エッセイストの犬山紙子さんと、開発に携わった伊勢丹新宿店の大澤邦英さんがお弁当をほおばりながら語り合いました。

江戸時代の和製ピクニック文化「野点弁当」

弁当美女? 犬山紙子さんと食べる、お花見弁当の新しいかたち_2犬山紙子(以下 犬山) かわいい! しかもこのお肉おいしそう……「浅草 今半」じゃないですか、ひとつください! ……ん〜、美味しい。小さいのにすごく手間をかけていますよね。

大澤邦英(以下 大澤) このお弁当は、伊勢丹&三越のオリジナルな商品を届ける「オンリー・エムアイ」というシリーズでもイチオシの「野点弁当」です。今春のテーマは「一期一味」、季節限定の味との出会いを意味した造語なんです。

犬山 「一期一会」ではなく、「一味」なんですね。そして「野点」は茶道ではなく?

大澤 野点とは、戦国武将が屋外で開いた茶会が由来で、ひと言で言うと日本古来のピクニックです。江戸時代になると、武士だけでなく町人や農民たちも、春や秋の気候のよい時期、お重にお弁当を詰めて野山へ出かけて楽しんでいたようです。

犬山 日本にもそんなに古くからピクニック文化があったんですね~、知らなかったです。やっぱり外でご飯を食べるのは、時空を越えて楽しいことだったんですね!

桜の季節に、シェアして楽しい「お重」の楽しみ

弁当美女? 犬山紙子さんと食べる、お花見弁当の新しいかたち_3江戸時代の野点の楽しみ方を現代に復活させるべく、大澤さんはこの小さな折り箱から発案したそう。折しも桜の季節に合わせて、総菜専門店には夜桜の黒、お弁当専門店には昼の満開の桜のピンクで折り箱をデザイン。そのパッケージに犬山さんも注目したようです。

犬山 蓋を開ける前から気分があがります。これ持って行ったらセンスのいい人認定間違いなしですね。ここぞ、という場面の手土産にもよさそう。女子はお化粧品とかもそうですけど、中身だけでなくパッケージにこだわって選びたいですから。その上5段セットだから、開けた時の興奮も5倍!

大澤 そして5段がバラバラになるからシェアしやすい。お弁当ってひと箱で一人前というのが文化として根付いているけど、そこをひっくり返し、5段で一人前。何人かで持ち寄ったり、シェアしていろんな味を楽んでほしいという思いも込められています。

犬山 お花見で屋外だけじゃなくて、ホームパーティーにもよさそう。器を詰め替えたり取り分けたりする必要もないし、このまま並べるだけで立派なオードブルになりますもんね。あとは、女子会で勃発しがちな『ひと口ちょうだい問題』も起こらない。ひと口あげたりもらったりするのが苦手な人でも「私はこの段もらうね」ってストレスなく分け合えることができるのがいいですね。

大澤 食べきれない人の分はもらえるし、たくさん食べたい男性にもうれしいシステムなんですよ(笑)。

箱庭的な美味美麗の盛りつけは、このサイズならではの贅沢

弁当美女? 犬山紙子さんと食べる、お花見弁当の新しいかたち_4

料亭から惣菜ショップ、16店舗から集まった16種類×5段のお重には、各店の本気がにじみ出ています。精巧に詰められた美しさと工夫を凝らした味の配置は80個の小宇宙のよう。

大澤 それぞれの弁当には、各店の看板商品である惣菜が必ず入っています。たとえば「まつおか」なら豚の角煮、「つきじ鈴富」は寿司専門店らしく5種の寿司。「米沢 琥珀堂」なら米沢牛のステーキ、ハンバーグ、すき焼き、ソーセージなどです。

犬山 見た目の麗しさに加えて、いろんなものをちょっとずつ食べたい、という女性の欲望も満たしてくれていますね。5段それぞれにひと口サイズのお惣菜がぎっしり。料亭でひと品ずつ出してもらう、あの贅沢気分を味わえそう。

大澤 段を分けたことで、惣菜の匂いがうつらないというメリットも。「浅草 今半」でしぐれ煮と焼肉が一緒に入っている弁当は初めてです! 「まい泉」も定番のカツサンドに加えて、揚げ物やそぼろ丼もセットに。ひと箱に全部一緒に詰めるお弁当に比べて、惣菜のバリエーションが豊かになりました。

『野点弁当』女子会で、いっそ全80個の折り箱を並べたい!

弁当美女? 犬山紙子さんと食べる、お花見弁当の新しいかたち_5

積み上げた箱が、かさばらないのも荷物の多い女性には魅力的。大澤さんによると、今回の崩れにくく運びやすいパッケージと専用のケースは、これまた江戸時代の携行食から得られたアイデアだそう。温故知新の心遣いがうれしいですね。

犬山 お惣菜をいくつか買うと、袋のなかで片寄ってしまったりこぼれてしまったりしますもんね。特に伊勢丹では、洋服やら靴やらたんまり買っちゃうので、常に両手がいっぱいだから、それでお惣菜持って電車に乗って、ってするのは本当に大変! でも、これなら持てます。というか、このお弁当のためだけにお弁当箱もスリーブも作っちゃうってすごいですね。2週間しか販売しないなんてもったいない!

大澤 専用パッケージは伊勢丹の小さな紙袋に合わせて、参勤交代での携行食で取り入れられた形状を研究してつくりあげました。せっかくなのでお花見しながら食べていただきたいですし、販売時期が伸ばせたらいいなと思っているんです。

犬山 伸ばして! 伸ばしてください! 桜の下で食べたいです! とりあえずLINEで「伊勢丹の野点弁当を喰らう会」というグループを作って、仲のよい女子たちを招集します。16種類もあるけど全種制覇を目指したいから……16人集めて、80個の折り箱を並べたら壮観だろうな、やりたい!

大澤 そこで好きな折を選べば、他にはないコラボ弁当になりますね。花見や誕生日、クリスマス、などのイベントごとと同じように、「今度伊勢丹でこんな弁当が出るよ!」って集まってもらえたらうれしい。それこそが今回のテーマ「一期一味」です!

3月17日までの販売予定という、この贅を尽くした『野点弁当』。人気によっては販売期間が延びるかも……? 人が集うきっかけになるようなお弁当として、未来の定番となってほしいという願いがこもっているそうです。ちなみに、合わせていただくのに、大澤さんおすすめのお酒はスパークリングワインや、発泡日本酒で軽やかにいただいて、とのこと。

犬山さん、「野点弁当を喰らう会」のレポートをお待ちしております!

Profile
犬山紙子
エッセイスト。2011年、美人なのになぜか恋愛で失敗する女たちの悲惨で笑えるエピソードを独自のイラストと共にまとめたエッセイ『負け美女』(マガジンハウス)でデビュー。テレビ、雑誌、ラジオなど各種メディアで活躍中。『女は笑顔で殴りあう マウンティング女子の実態』(瀧波ユカリ共著、2014年)他、著書多数。

文: 鳥澤光

写真:飯塚明子

※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

商品の取扱いについて

記事で紹介している商品は、伊勢丹新宿店本館地下1階=旨の膳にてお取扱いがございます。

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